生活習慣の矯正

一雨ごとに初夏の到来を感じる季節となりました。
幕張ドルフィン歯科の米山です。
先日5歳の女の子の矯正相談を受けました。
受け口を気にしてのご相談でしたが、極度に下顎が出ているわけではありませんでした。私が気にした所見は、乳歯の歯並びが窮屈であるということです。
また、顎が細く、永久歯のスペースがほとんどない状態であり、将来永久歯列になるころには歯列不正の可能性が高いことが予測されました。
なのでお母様には、近い将来下の前歯の後ろから永久歯が生えたころ、歯並びが悪ければまたご相談にお越しくださいとお伝えしました。
また、食生活をお聞きすると、やはりというか柔らかいもの中心の食卓が想像できました。不正となる歯列は、食生活の影響を大きく受けています。
たとえば具材は小さく切ったものよりは、ゴロッとしたすぐには飲み込めないものの方が噛む回数が増えて、良く噛める歯列へと変化していきます。
食事中もすぐに水分補給するのではなく、唾液だけでしっかりと噛んで飲み込む食べ方をお勧めしています。

また、足がぶらぶらした高い椅子での食事は、姿勢が悪くなるため、地にしっかりと足がつく椅子での食事をアドバイスしました。
靴も柔らかく履きやすいものより、足首がしっかりとホールドされた靴ひもで結べるものの方が歩き方や姿勢によい影響を与えます。
このように健全な歯列を育成するための生活環境は多岐にわたり、単にに装置を口に入れるだけで十分とは言えません。
そのことを常に相談時や治療中に言及していくことで、歯列不正が生活習慣病であるという認識を改めていただきたく思います。