虫歯治療最前線

幕張本郷の矯正歯科 幕張ドルフィン歯科の米山です。
取外し式の矯正は、夜寝ている時中心の装着で、歯並びを改善します。
15日、曇り空の朝、私は母校である鶴見大学へ。
同窓会主催のポストグラジュエートコースは、卒後研修として90回目となりました。
今回私が参加したコースは、卒後2年間お世話になった保存修復学教室によるものです。
最初の講義は桃井教授による齲蝕治療のガイドラインについて
歯科医療は、科学的な根拠がないまま、経験や主観に頼っているところが実情です。
そのことが医者や患者さんの混乱を招いているところから、日本歯科保存学会が齲蝕治療の
ガイドラインを作成したのが2009年のことです。
2015年に更新発行予定となっているガイドラインはネットからも検索可能です。
Minds
2講義目は、山本準教授によるレジン接着システムの交通整理
レジンとは、虫歯を削った後に詰めるプラスチックのことを指します。
過去と現在では、その接着システム自体大きな進歩を遂げています。
その反面、膨大な商品があふれて、大学医局員でさえ、すべてを把握することが
困難ということでした。
ここで朗報なことは、日本の接着技術は、世界でもトップクラスということです。
そのトップクラスの商品を扱う術者が、適応症を見極め、扱う商品の術式を完全に守ることが
大原則となります。
その実習を午後から模型を使って行いました。
今回は、模型臼歯部の齲蝕をとった部分へ、各社のマトリックスバンドを使用して実習しました。
奥歯の虫歯治療は、銀歯もしくはセラミックスが対象とされているところですが、
虫歯が小さければプラスチックでも十分対応可能です。
ただし、歯と歯の間をプラスチックで埋めることは、以前は難しい治療とされてきました。
現在では、プラスチックと歯の形をうまく移行的にするためのマトリックスバンドが、各社から
開発されてきたことで、色の目立つ銀歯や高価なセラミックスにすることなく、
プラスチックで治療が完了することが可能です。
予防の観点からすれば、たとえ虫歯になっても大きく削らず、神経を抜かずに治療を
完了することが理想です。
医者と患者間の想いを合致させるためには、齲蝕治療のガイドラインや接着技術開発
術者の確実な術式、適応症の判断がすべて不可欠といえるでしょう。