読みの矯正

今年一番の寒波が、押し寄せています。くれぐれも暖かくしてください。
幕張ドルフィン歯科の米山です。
私は現在、百田尚樹氏の 幻庵 という小説を購読中です。内容は、江戸時代の囲碁名人たちの熾烈な勝負を描いたものです。囲碁ほど読みを必要とするゲームはないといいます。
私は、囲碁のことはほとんどわかりませんが、その世界は深淵といわれています。読みといえば、私がするテニスも、相手の打つ方向をある程度読んでいくところは似ています。が、囲碁は,はるか先まで読む必要があるそうです。
私は、取外し式の矯正臨床家ですので、歯並びが将来こうなっていくという読みは、ある程度、理解しながら治療を進めています。

将来の理想的な歯並びにするための、ワイヤーの強弱加減や,装置を大きく広げるかあるいは、微弱にとどめていくのか。また、装置自体を変更していくのか。
そのようなことを毎月の調整の中で、瞬時に判断していきます。また、舌や周囲筋を活性化させるためのあいうべ体操を実施してもらい、硬軟組織双方のバランスを読みながら治療を進めていきます。
患者さんが、あいうべ体操を怠っている場合、思うような歯列になっていかないことがあります。そのようなときには、患者さんに唱導し、やんわりと興味を持ってもらうようにします。
囲碁のような熾烈な駆け引きではありませんが、私も患者さんと一緒になって理想的な歯列へと導いていくようにしています。

どうにもならないことで
思い悩むのを辞めたら
その瞬間から楽になる
そして何かが
動き始める
それが人生の
面白いところだ
坂本龍馬